二世帯住宅の主なスタイルは2つあります。
1つは「分離型」 二世帯間で生活スペースをまったく共有しないタイプで、リビングはもちろん、玄関や水回りまですべて分離されているため、互いにプライバシーを守れるというのがメリットです。その反面、かなり大がかりなリフォームとなるため他のスタイルに比べてかなり費用がかさみます。
また、分離型をベースにした「部分共有型」もあり、玄関やリビング、水回りなど一部スペースを共有するところが特徴で、共有スペースを最小限に抑えることでプライバシーを守りつつ、費用も抑えられる柔軟なスタイルです。
しかし、互いに顔を合わせることが少なくなるため、同居のメリットがなくなるところがネックです。
2つ目は「共有型」で、寝室といった個室以外のスペースはすべて共有するスタイルです。
最小限のリフォームで済むため、コストを大きく節約できるのが共有型のメリットです。その反面、プライバシーが保護されにくいという欠点もあり、人数が多い場合には、狭く感じることもあります。
このどちらかのタイプにするか決める時には、一方の世帯の希望のみでリフォームをし始めるとトラブルの原因となります。
そのため、二世帯リフォームをするのなら2つの世帯でじっくり話し合い、何を重要視するのかあらかじめ決めておくことが大事です。
親世代は、リフォームした時点で高齢となっている場合が多いため、住宅をバリアフリーにするかどうかも大切なポイントとなります。
最近のシニアは、健康でアクティブな方も多いのですが、やはり年齢を重ねると足腰が弱り、少々の段差もつらくなってくる可能性があります。
大半の方は、長く住むことを想定して二世帯リフォームを検討しますから、将来のことを考えるとバリアフリー化は、ほぼ必須と言えます。
二世帯リフォームにかかる費用は住空間の分け方やバリアフリーの有無などによって異なりますが、完全分離型や部分共有型の場合は、平均して1,000万円~1,500万円程度。完全共有型だと300万円から可能なものもあります。
建て替えの場合は、既存の家の間取りを気にしなくて済むぶん、自由度が高いというメリットがあります。ただ、そのぶん費用が非常に高く、建て替えの場合は、約2,000万円~3,000万円かかるパターンも多いため、埼玉で建て替えをする場合の費用負担は、他の地方に比べて高いと考えてよいでしょう。
その点、二世帯リフォームは既存の家を活かしつつ、二世帯に適した内装に改修するため、建て替えよりも費用をぐっと抑えることができ、約1,000万円~2,000万円コストを節約できると言えるでしょう。